出穂前の稲。株元に水が張られている。

Philosophy

理念とこの土地Why we keep farming here

Message

摂津の農業を、
次の世代へ。

大阪の中心から、電車で三十分。
高架と倉庫の向こうに、いまも水田が広がっています。
鳥飼八町は、そういう場所です。

私たちはここで米をつくり、
なにわの伝統野菜「鳥飼なす」を育て、
四季の野菜をこの町の食卓へ届けています。

農業は、続けなければ終わってしまう。
一度手が離れた畑は、そう簡単には戻りません。
だから、つくるだけでは足りないと考えています。

学びたい人を受け入れ、土そのものを育て、
この町で採れたものを、この町で食べる流れをつくる。
それが、農地を次に渡すいちばん確かな方法だと思うからです。

摂津の農業を、次の世代へ。

Farming on the edge of the city.
Torikai-Hatchō, Settsu, Osaka.

株式会社アグリズム摂津 代表取締役
渡邊 勝彦

Why a company

個人の畑のままでは、次に渡せない。 The reason we incorporated

令和五年、渡邊ファームとは別に「株式会社アグリズム摂津」を立ち上げました。畑の広さが急に変わったわけでも、作るものが変わったわけでもありません。変えたかったのは、続けかたのほうです。

個人で営む農業は、その人が続けられる間しか続きません。機械も、契約も、取引先との関係も、名義がひとりに紐づいたままでは次の人へ渡せない。法人という器にしておけば、担い手が替わっても畑は畑のまま残ります。「摂津の農業を次の世代へ繋げていきたい」というのは、気持ちの話であると同時に、こういう事務の話でもあります。

屋号
渡邊ファーム
(個人としての農園)
法人
株式会社アグリズム摂津
2023年(令和5年)3月設立
社名の由来
Agriculture + Rhythm
土地と季節のリズムに合わせて
ロゴ
鳥飼なす・稲・循環を
ひと続きの線で結んだ紋
鳥飼八町の田園。手前に畑、奥に住宅地が広がる。

Place

制約が、そのまま可能性だった。 Torikai-Hatchō, a farmland at the city's edge

鳥飼八町は市街化調整区域です。建物を建てられず、農地として使うほかない土地。ふつうは「不便」と呼ばれる条件ですが、そのおかげで、大阪市内から三十分の場所に田畑がまとまって残りました。

大阪市内から30分

仕事帰りでも、休日の午前だけでも通える距離。農業を学びたい人にとって、この近さは決定的です。

市街化調整区域

建物を建てられない代わりに、農地が農地のまま残されてきました。守られてきた、とも言えます。

鳥飼なすの原産地

この土地の名前を冠した野菜がある。産地であることは、それだけで受け継ぐ理由になります。

これからの二丁目

一丁目で作り、二丁目には市民農園を中心に人が集まれる場所を——そんな構想を進めています。

Reality

きれいごとだけでは、畑は続きません。 What we tell people who want to farm

学びに来る人には、農業を取り巻く厳しい現実もそのまま伝えるようにしています。この地域は兼業農家が多く、専業として米で生計を立てようとすれば、二十万平方メートルほどの田が要ります。現実的には、かなり難しい。ゼロから始めるなら、機械だけで二千万円近い初期投資がかかります。だから最初は兼業から、と勧めることのほうが多いのです。

それでも来る人がいるなら、教えられることはすべて教える。厳しさを隠して人を集めても、続かなければ意味がないと思っています。

摂津市で、百パーセントの地産地消を実現したい。 少なくとも、自分が食べるものは自分で育てられる。 そういう環境をめざしています。

代表取締役 渡邊 勝彦