水を張った田。水面に稲と光が映っている。

Rice

米づくりと循環Rice, and the cycle that feeds it

肥料は、買うものではなくめぐるもの。 Renge → Soil → Rice → Husk → Compost

私たちの田は約一万五千平方メートル。ヒノヒカリを中心に、もち米や古代米も育てています。作っているものより、作りかたのほうに時間をかけてきました。

化学肥料は、窒素・リン酸・カリの三つを足すだけの仕事です。それはそれで効きますが、土そのものが良くなるわけではありません。山の落ち葉が微生物に分解されて木を育てるように、田のなかで栄養がめぐる形をつくれれば、外から買い足す量はどんどん減っていく。肥料の輸入が不安定になっている今、この考え方の意味はいっそう大きくなっていると思っています。

The Cycle

田のなかで、栄養がめぐる。Five steps, one year

レンゲ
籾殻
堆肥
循環
  1. 秋、レンゲを蒔く 稲刈りを終えた田にレンゲの種を蒔きます。春には一面が花になり、蜜を採ることもできます。以前、このレンゲの蜂蜜は品評会で四位をいただきました。
  2. 花が、土に還る 咲き終わったレンゲは鋤き込まれ、そのまま緑肥になります。窒素を土に置いていってくれる、昔ながらのやり方です。花の時期は「映える場所」として、人に見てもらう機会にもなります。
  3. その土で、米を育てる 土そのものが良くなれば、必要な栄養は土のなかで作られます。三要素を足すという発想から離れられるかどうかが、分かれ目だと考えています。
  4. 籾殻が大量に出る 米づくりでは籾殻が大量に出ます。硬く、そのまま撒いても分解に半年から一年かかるため、田に戻すだけでは効きません。
  5. 堆肥にして、土へ返す 堆肥化して微生物が分解できる状態にしてから土へ。この堆肥を三年入れた畑は、土質がはっきり変わりました。ほとんど肥料を足さずに作物が育つようになっています。

次の目標は、米の有機栽培です。一度は失敗しました。化学肥料を使わずに、循環型の肥料だけで収量を保つ方法を、これからも探していきます。

Varieties

つくっているお米What we grow

主力
ヒノヒカリ
粒がしっかりして冷めても味が落ちにくい
もち米
正月・行事用
地域の需要に合わせて
古代米
色と食感
白米に混ぜて楽しむ用途
機能性米
WE米®
JA北大阪とともに

WE米®

給食のパンに、この町の米が入っている。 A functional rice, grown here

WE米®は、JA北大阪と大阪公立大学の共同研究から生まれた機能性米です。ふつうの玄米よりレジスタントスターチ(難消化性でんぷん)とγ-オリザノールを多く含み、食後の血糖値の上がりかたをゆるやかにすることが期待されています。

私たちはこの米づくりに生産者として関わっています。粉にして小麦と合わせたパンは、摂津市内の小中学校の給食にも使われていて、子どもたちから「おいしい」という声が届いていると聞きました。自分たちの田で採れたものが、この町の子どもの昼ごはんになる。地産地消のいちばんわかりやすい形だと思っています。

出穂前の稲。

Contract work

機械を持っている、ということの役目。 Machinery, shared

JA北大阪から農作業を受託し、耕うんや田植えを請け負っています。この地域はもともと兼業農家が多く、機械を持つ人も、動かせる人も減り続けています。トラクターやコンバインを持ち、動かせる人間がいることは、それ自体が地域のインフラです。

自分の田だけを見ていると、まわりの畑から順に手が離れていきます。受託は、そうならないための仕事でもあります。